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【報告】COP10と先住民族

*WE21 JAPANの Emailニュース「スマイル・ネット」Vol.55にCOP10と先住民族に関する簡単な報告を書きましたので、転載します。


2010年10月17日から29日まで、愛知県名古屋市において生物多様性条約(CBD)の第10回締約国会議(COP10)が開催された。世界各国の代表団やNGOが約8000名参加したこの会議に、約200名ほど世界中の先住民族の人々も参加し、活発なロビー活動を行った。

 CBDは他の国際条約と比べても、交渉の多くの場でNGOなどの非政府組織の参加を認めているという点で非常に包摂的な会議あり、先住民族も「生物多様性に関する国際先住民族フォーラム(IIFB)」を結成してほぼすべての交渉の場に参加している。先住民族がCOP10に臨む上で有していた基本的な認識は以下のようなものである。「過去の近代化と開発によって、環境破壊と生物多様性の喪失が起こってきた。それは同時に、先住民族の土地や資源をも破壊する形で行われてきた。今後の生物多様性条約の実施においては、先住民族の自然やその摂理と調和した伝統知識を尊重し、先住民族の土地や資源に対する権利、そして自己決定権を尊重しない限り、同じ失敗が繰り返されるだろう。」実際、2010年を目標としてきた戦略計画は失敗であるということが「地球規模生物多様性概況第3版」で確認された。

 今回のCBD交渉では、おもに2つのイシューが争点となった。2011-2020年の新たな戦略計画の策定と遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)議定書の採択である。前者に関しては、国連先住民族権利宣言を実施の際に考慮すること、また能力強化や利益配分、そして伝統知識の利用の際には先住民族の権利の承認や参加が必要であるということが随所に書き込まれた。

 ABSに関しては、遺伝資源と伝統知識への権利が争点となり、権利を認定しようとしない主権国家の態度に業を煮やした先住民族側は交渉の終盤で「もし国連宣言に規定された先住民族の権利が認定されないのであれば、ABS議定書は先住民族の土地から遺伝資源を不正に収奪し、利益分配制度の中で伝統知識を疎外する道具となってしまう」という危惧を表明した。結果、遺伝資源とそれに関連する伝統知識の利用については、先住民族の事前で情報を得た上での同意と参加が必要と明記されたが、実施にあたっては国内法の整備が必要となった。先住民族の権利を認めたものの、その保障については不透明であり、IIFB側からは「目標の半分が達成された」というような声が多く聞かれた。今後、締約国がどのような対応を取るのかが条約実施の鍵の一つとなる。

*市民外交センターはIIFBのローカル・ホスト(地元受け入れ役)として協力すると同時に、有志の個人と「COP10先住民族ニュース取材班」を結成し、会議での交渉の様子を発信しました。詳しくは「先住民族の権利ネットワーク」ブログをご覧ください。
http://indigenousnet.blog75.fc2.com/

市民外交センター副代表
木村真希子
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