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[COP10先住民族ニュース]  伝統知識イニシャチブ(シンポジウム速報)

3つめのミニシンポのライブ配信をまとめて採録します。

「国連大学高等研究所 伝統知識イニシャチブ」
  UNU-IAS Traditional Knowledge Initiative
13:25-14:40 Rm 211A (Ecosystems Pavillion)
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COP10「先住民族・地域共同体(ILC)の日」連続ミニシンポ、3つめ、10分遅れで始まりました。最初の話し手、オーストラリア人のサム・ジョンストンさん(国連大学)。アボリジニの女性から、国連大にTKについての常設研究機関をつくるべきと言われ、国連に諮ったところ、原則了承された。

続2/ 研究所はまだ出来ていないが、パイロット研究はいくつかの分野で始まっている。企画の段階から先住民族との相談をしている。気候変動、水資源管理、遺伝資源と伝統知識(TK)の商業利用、福祉と健康、などのトピックで研究スタート。

続3/ 2番目の話し手、結城幸司さん(小野有五さん通訳)。先祖と自分のあいだに神話があり、自然と自分のあいだに神話がある。未来と自分のあいだにも神話がなければならないだろう。Chironnop Kamuyのウチャシクマ(伝承)を詠唱。#indig #aynu

続4/ テーブルを手で打ちながら、アイヌ語ついで日本語で狼の物語。結城さんのオリジナルストーリーだが、伝承に根ざしたもの。スクリーンにはこの物語を描いた版画作品を映写。結城さんは木版画としても注目を集めている。#aynu

続5/ 物語ではアイヌが狼をカムイとして敬ったエピソードが語られる。しかし、もはや北海道に狼はいない。本州でも絶滅。ほかにも多くのカムイが人間の営為により姿を消しつつある。COP10はその問題を話し合うために人間が集まって知恵をしぼろうとしている、と受け止めてますよ、と結城さん。

続6/ 結城幸司さんのプレゼンをうけて、小野有五さんが、現在の北海道で危機にさらされている動物・魚・川について、映像を映しながら英語で解説。シマフクロウ、二風谷ダム、ピパ(川貝)などなど。アイヌ民族によるアシリ・チェプ・ノミ(初鮭を迎える秋の儀礼)の紹介。

続7/ ふたたび結城さん。いま日本各地で森からクマがたくさん出てきている。クマは困っている。でも森がなくなって困るのは人間も一緒。COP10で経済問題を議論するのもいいが、森そのものを守ることを忘れてもらっては困ります、と結城さん。

続8/ 結城さんたちが制作中のDVD作品『七五郎沢の狐』のPVを映写。木版画、トンコリ、アニメを組み合わせた函館の産廃処分場となった七五郎沢、多くの生き物が生きる場を失われた。キタキツネを主人公に創作カムイユカラ。まだ制作資金が要るので、ご支援を、と小野さん。

続9/ 次の話し手はインドの水管理専門家ディパック・ギャワリさん「水と文化的多様性について」。水の特徴は、人間がそれをどのように手に入れるかが、地域環境によってものすごく異なること。この手段とそれを支える知識の多様性が、水を考えるときにとても大切。

続10/ 文化はつねに変化するもんだが、みずからの意思で変化していくのか、状況に強いられて変化するのかが問われる。気候変動の諸影響のうち最も深刻なのは水環境が大きく左右されるということ。ダムを計画するとき、過去のデータにもとづいて「100年に一度の洪水」などといった想定をたてる。

続11/ しかし、気候変動によって、その前提自体が変わっていることを認識しないといけない。方法論とモデルは大きな不確実性をかかえるようになっている。「ひとつの100%確実な解決法」を発見しようとする態度を見直さないといけない。

続12/ 問題の5%や10%を解決するようならば、それらを組み合わせて実行すればよい。その組み合わせ方が場所・環境によって多様に変わるというところが重要。地域の人々がもつ水についての観念や価値観の多様性に根ざすべき。

続13/ 次の話し手、フィンランドのマルヨ・ヴィエロス博士(国連大、女性)。太平洋島嶼国における生態系にもとづく伝統的資源管理について。日本の「里海」のあり方との共通性も指摘しつつ説明。伝統的な手法にヒントをえて、科学的な生物資源の調査でもエコシステム・アプローチがますます重要。

続14/ さらに、海洋・沿岸でのバイオ探査の現状とABSの問題について。製薬会社と地域共同体が協定を結んだ事例(フィジーとスコットランドの企業)を紹介。海と浜の共有地制度についての理解がもっと必要。

続15/ 次の話し手、カースティ・ギャロウ゠マクリーンさん(オーストラリア国立大)、先住民族のTKと気候変動への対応について。まずスライドを映写。極北のトナカイ放牧、熱帯雨林、アンデス高地のアイマラ牧民、豪州クインズランド熱帯林のアボリジニー、、、

続16/ それぞれの地域での水管理を手短に紹介。オーストラリアでの「管理放火」の実践。国立公園とアボリジニーの共同管理にもとづき、民間企業が出資して、管理放火をおこない、森林環境の健全さを保つ。これらの実践が気候変動のなかで、どのように調整されていくか、継続調査したい。

続17/ 地球の自然環境の多様さは非常に高いが、気候変動の影響はあらゆる地域にあらわれる。しかし、人間が異なる環境に適応して育ててきたTKにみられる共通性や本質的な特徴をまだ私たちは十分理解できていない。

続18/ GPSを使ったフィールド調査で、TKと西洋科学を一体的に把握することが可能に。アボリジニーがエミューを狩りにいくとき、ブッシュマンが狩りに出るとき、GPS情報を現地から送信してもらい、TKとデータ分析とのすりあわせをする。

続19/ 最後の話し手、クリスチャン・プリップさん(スウェーデン)、生物多様性行動計画の評価について。先住民族や地域共同体のTKの活用はCBDで強く謳われているが、実際にそれを具体的に活用している国はまだ少ない。深刻な「実施のギャップ」がある。

続20/ 国ごとの行動計画と現地での実践のあいだのミッシング・リンクをつないでいかないとCBDは絵に描いた餅(←意訳ですが)。地方行動計画とその評価の仕組みを組み込むことで、リンクさせていく。太平洋島嶼国での実地調査で検証中。

続21/ 全体の質疑にはいりました。ベネズエラ・アマゾンのサンチャゴさんがスペイン語で質問(我らが天才、クラウ君が英語に翻訳)。CBD8条jが条約の実践で活かされていないという実情がある。そちらのリンクを忘れないで! 14:42終了、ふう。


COP10先住民族ニュース取材班
(文責:細川 弘明)
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