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[COP10先住民族ニュース] 生物多様性に関する先住民族国際フォーラム、10月15日の活動


 COP10本会議に参加する世界各地の先住民族組織の代表団、「生物多様性に関する先住民族国際フォーラム」(IIFB)の人たちは、今日、ふた手に分かれて活動しました。

 一方は、ABS議定書(いわゆる名古屋議定書案)の具体的文面を協議するING交渉(いわゆる準備会合の一環)に出席するベテラン・グループ。他方は、生物多様性条約のCOPへの参加歴が比較的浅い人たち(といっても2回か3回は経験してきている人がほとんどでしたが)を中心とした準備会議でした。(午後の後半には両者が合流。)

 ING交渉とは、ABS議定書に関する作業部会の作業をすすめるため臨時にもうけられた「地域間交渉グループ」Inter-regional negotiation group の会合で、NGOやメディアにも公開されています。先住民族も ILCブロックとしてING交渉の席に臨んでおり、今朝はパナマから来たクーナ民族代表のエステバンシア・カストロ゠ディアスさん、オーストラリア・アボリジニのレス・メイルザーさんら8名の方が出席しました。ここでは、議定書案の文面の細かな検討に入っています。いわゆる「ブラケットをはずす作業」(合意できていない語句について、具体的な選択肢を絞り込んで、議論しながら確定させていく手順)です。

 交渉に出席したレスさんによれば、CBD第8条j項冒頭の「国内法の定めるところにより」との語句が、議定書テキストのなかで国際法にもとづく先住民族の権利を制限するような使われ方をしないように見張っていないといけないとのことでした。また、国際法で保障される先住民族の諸権利には「遺伝資源への権利」も含まれるということを議定書のなかで明確化させる必要があるとのこと。

 議定書で「伝統的知識(TK)」に言及する際、この2点が無視されないようにすることが先住民族にとって最大の関心だとのことでした。一方、ING交渉に参加した別のメンバーからは、議定書の文言の技術的な詳細のチェックにエネルギーを注ぐよりも、先住民族の権利がそこなわれることによって生物多様性が実際に深刻な打撃をこうむるという構図をもっと強調して議論を展開していくことが大切だとの指摘もありました。

 一方、ガイダンスでは、これまでのCBDでの交渉のおさらい、交渉の進み方(国際条約の交渉手順)の解説、今回のCOPでの先住民族の視点からみた重要事項などについて、ハワイ先住民族のマリア・ノブレーガさんが分かりやすく解説して、質疑がかわされました。

 本会議場でのING交渉に出席していたベテラン組も午後2時すぎにはガイダンスのほうに合流し、そこで、テーマ別にいくつかの現状報告と今後の交渉方針が報告されました。

 ベテラン組のひとりである(ご本人は「CBD-COPに参加するのはもう8回目なので、化石みたいなもんだ」とおっしゃってましたが)米国ワシントン州のプレストン・ハリスンさんからは、本会議の2週間のうち、最初の週は、事前会合できまった議定書文案をひっくりかえすことは困難だが、後半の閣僚級協議では何がどうひっくり返るかわからない政治の世界になる。「奇跡」は期待できないが、先住民族の要求事項をなんらかの形で反映させることは不可能ではないので、効果的なロビーイングを意識していくことが大切、と冷静な呼びかけがありました。

 筆者の個人的関心でいうと、「自然保護区」の設定と先住民族による資源利用が両立するような方向性をいかに模索していくかという議論が盛り上がったところ(午後5時あたり)が非常に興味深かったです。

 そのほか、休憩時間などに個別に面白い話をいろいろ聞けました。また、少しずつ紹介していきます。

 晩は、IIFBのメンバーともども WIN-AINU(世界先住民族ネットワーク=アイヌ)のイベントのほうに合流し、結城幸司さん、萱野志朗さん、島崎直美さん、秋辺日出男さんらと交流、これまた盛り上がりましたわ。

COP10先住民族ニュース取材班
(文責:細川 弘明)
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